食べているものでカラダはできている。
だからこそ、食材や調味料にこだわる人たちが増えてきましたよね。
食にこだわることを突き詰めていくとやっぱり気になるのが、キッチン道具ではありませんか?
その中でも、お鍋。
できるなら、ひとつで何役にもなってくれる、使えば使うほど味が出る。
これさえあれば一生使えるってお鍋やフライパンが欲しい。
健康のことを考えたら、素材はちなみに何が一番安全なんだろう?
どんなお鍋があったら、これからも食べたいお料理が作れるかも考えた方がいいですね。
目次
お鍋って、そもそもどんなものがあるの?
お鍋といっても、種類やデザイン、機能性、お値段など様々な項目があるけれど、どんなお鍋を選べばいいのかを考えていきましょう。
しょっちゅう買い替えるものではないからこそ、買う前にしっかり選びたいですね。
お鍋の種類ごとに得意なお料理の種類を見てみると?
フライパン
炒めたり焼いたりするのに適した平たいお鍋で、鉄や銅、フッ素コート(「テフロン」はフッ素樹脂加工の商品名)の素材が定番です。
その中でも好評なのが鉄製のフライパンで、油なじみをよくすると長く使えるところが注目を浴びているようですね。
しっかりと熱が伝わり、余分な水分が飛ばせるのでカリッと焦げ目がほどよく、美味しく出来上がります。
ミルクパン
牛乳を温めたり、お湯を沸かしたり、お味噌汁や少量の野菜を茹でるのにとっても重宝し、ステンレスやホーローの素材が定番です。
我が家ではコーヒーをドリップしたり、お茶を入れるときにお湯を沸かすので出番がとっても多いお鍋です。
行平鍋(ゆきひらなべ)・片手鍋
行平鍋はもともと銅で作られれていましたが、昭和20年中頃からアルミ製のものが普及するようになりました。
軽くて安価なアルミニウムは、熱伝導率も高くて使い勝手がいいのです。
でもアルミ鍋は、酸やアルカリに弱いので、調理した食材をお鍋に入れっぱなしにはしないでくださいね。
両手鍋
煮込み料理に適しているお鍋で、素材としてはステンレス、鉄、ホーロー、フッ素加工があります。
ホーローは鉄や銅製の鍋にガラス質の釉薬を塗ったもので、メリットは酸に強く、保温性に優れています。
デメリットとしては、ヒビが入った部分からサビが発生する恐れがある点や重さがあるので気をつけて扱いましょう。
フッ素加工についてですが、マーブルコートやダイヤモンドコートもフッ素樹脂加工の仲間で、「フッ素加工」とだけ記載されているものよりは傷に強く、コーティングが剥がれにくいので長持ちするものです。
フッ素加工のデメリットは、金属製のヘラを使うとコーティングが剥がれてしまうところ。
木ベラやシリコン製の調理器具を使うといいですね。
土鍋
おでんやお粥など、長く煮込む料理に適していて、この頃はご飯を炊くのに使用する人も増えてます。
土鍋は火のあたりがとてもやわらかく、保温性が高いのが特徴ですが、衝撃で割れやすいのと重いので持ち運びしにくい難点もあります。
それから、急激な温度変化も苦手なので、底に水滴がついたまま火にかけるとひび割れの原因になりますので、気をつけてくださいね。
大切なポイントは「熱の伝わりやすさ」と「扱いやすさ」
お鍋を選ぶときに大切なのは、どんなお料理を作るのに適しているか?ってことと、使い勝手が良いか?ということ。
用途に合わせて専用のお鍋もいいけれど、たくさんある割には出番が少ないお鍋って結果邪魔になるし、代用できるお鍋があるならそれで済ませたい。
それから、どんなに美味しくお料理ができるといっても、重すぎたり、傷がつきやすかったり、サビやすかったりしたらお手入れが面倒くさそう。
毎日使うものだから、取扱方法が簡単で、長持ちするお鍋がいいですよね。
まず、「熱の伝わりやすさ=熱伝導率」というのは、素材となっている金属によって異なります。
熱伝導率が高いほど、短い時間で温めることができて、熱伝導率が低いほど、温まるまで時間がかかるということになります。
あと、素材の厚さが厚いほど、丈夫で熱が均等に伝わりやすいので、温度にムラがなく調理ができます。
そして、扱いやすさも素材となっている金属によって異なりますので、後ほど詳しく比較していきましょうね。
お鍋によく使われる5つの素材のメリットとデメリットは?
お鍋の素材ごとの特徴やメリット、デメリット、向き不向きを比較してみましょう。
鉄
鉄鍋のメリットは、炒める・焼く・揚げるのに適した素材です。
高温に強く、耐久性もあるので丈夫で傷がつきにくく、使い込むほどに焦げ付きにくくなります。
デメリットは重いのとお手入れを怠るとサビたり、焦げ付きやすくなること。
ただ、お手入れが大変だと思われがちですが、実は使った後すぐにお湯を浸して、たわしでこすり洗いをして、しっかり火にかけて乾かせばいいだけなんですよ。
使い始めの鉄鍋でしたら、水分をしっかり飛ばした後に油を薄く塗ってあげるとバッチリです。
ステンレス
ステンレスは鉄を主成分としたクロムなどを混ぜた合金素材です。
改良された素材なので、鉄よりもサビにくいからお手入れがしやすくて、鉄と同じで衝撃に強く、最も丈夫な素材といえます。
メリットとしては銅や鉄、アルミと違って酸性やアルカリ性に強いので調理した食材を入れっぱなしでも問題ないのとお手頃な価格で手にはいるところです。
デメリットは、熱伝導率が低く、鍋の温まりづらいところ。
温度のムラができやすく、火が通りにくい食材に芯が残ったりするので火加減を注意して使う必要がありますね。
アルミニウム
アルミニウムは、銅ほどではないですが熱伝導率が高い素材です。
メリットは、煮たり、茹でたり、料理全般に使えて、軽いのがとっても使いやすいところですね。
デメリットは、油のなじみが悪いので焦げやすいところです。
銅
銅は、熱伝導率が一番よい素材です。
値段は高価ですが、料理全般に使えて、特に「煮込み料理」は温度が鍋全体に伝わり、食材が均等に煮えるので美味しく仕上がります。
デメリットは、とにかくお手入れが大変なところですが、調理した食材をすぐに取り出し、すぐに台所中性洗剤で洗って、しっかり乾燥させることをしっかりすれば、長く使えます。
健康を考えるとどんなお鍋を選びますか?
まず、毎日使うものだからこそ、我が家のお料理が美味しくできるお鍋で、お手入れも無理がないものがいいですね。
そして、個人的にはミニマムな生活をしたいので、なるべくお鍋の数は増やしたくない。
それから、できる限り大切に、そして丁寧に扱うことで、一生使える素材がいい。
そして、最終的に私がこだわったのは、「コーティングされていない」ことでした。
どの素材もメリット、デメリットはありますが、剥がれたり、溶け出したりしないことを最優先して、そして選んだお鍋は、このふたつのお鍋でした。
鉄の中華鍋(北京鍋)
いろいろある中で「鉄」を選んだのは、何もコーティングされていないので、剥がれる心配がないことです。
そして、お鍋からとけ出す成分が「鉄」なら、すすんで食べたい成分だから。
ホーローやステンレスは危険と言われる評価もありますが、厚生労働省の定めた規定をクリアしているものなら、基本的には大丈夫だとは思います。
しかし、そもそもその心配がないものがあるなら、その方がいいということで「鉄」を選びました。
それから、鉄はとても熱伝導率が高いので美味しく焼いたり、炒めたりすることができます。
これは食べてみると一目瞭然でしたので、かなりオススメです。
それから、なぜ中華鍋(北京鍋)にしたのかというと、鍋底が丸いので油をたくさん入れなくても、揚げものができるからです。
そんな私が購入したのは、山田工業所の中華鍋で、大きさは3~4人用の30cmで、厚さが1.6mm。
重さから考えると1.2mmでいいのではと少し迷ったのですが、厚さは丈夫さと熱が均等に伝わりやすくなるので、1.6mmにしました。
毎日、とても活躍してますし、特に炒めものが美味しいですよ。
セラポット(土鍋)
セラポットは、素材に長崎県の土に長崎県の耐熱性が高いペタライト鉱石(天使の石と呼ばれるパワーストーン)を配合して作られているので、耐熱衝撃温度が700度の土鍋です。
直火はもちろん、オーブンに入れることもできますし、なんと空炊き(天火)も可能な鍋。(ちなみにIH不可)
そして、こちらもコーティングされていませんので、剥がれるとか、溶け出すという心配もないので、金属製のたわしでゴリゴリ洗えるのも嬉しいところでした。
セラポットでできるお料理は、①煮る、②炊く、③蒸す、④焼く、⑤炒める、⑥茹でる、⑦燻す、⑧天火。
だから、土鍋で煮ものをしたり、ご飯はもちろん炊けて、お肉やお魚、クッキー、焼き芋、焼きナスが焼けて、水なしで野菜が茹でられて、茶碗蒸しが作れて、燻製ベーコンまでも作れるのです。
さらにお気に入りなのが、水道水をこの土鍋で沸かすと、土鍋の無数の気孔が塩素(カルキ)を吸着してくれる(炭が臭いを吸着する効果みたい)ので、珈琲やお味噌汁がひとあじ違う風味でいただけます。
ひとつのお鍋でこの機能はかなり大満足で、我が家ではフル活躍しています。
私が購入したセラポットは、深鍋と浅鍋、鍋ふた、そしてステンレス金網がセットになって販売されています。
”セラポット”というお鍋は、似た商品が他の会社でもあるのでお間違えのないように。
自分にとってのベストなお鍋を探しましょう
今から一人暮らしをはじめるとかではない限り、お家にあるお鍋を当たり前に使ってきたと思います。
でも、「食べているものでカラダができている」と意識し始めてからは、食材や調理器具も気になり始めました。
そして、調べれば調べるほど、シンプルでミニマムな生活をしたくなりました。
誰かにとってのベストではなく、あなたにとってのベストなお鍋を探してみてくださいね。